WiFi導入時によく聞くMU-MIMOとは?メリットをご紹介!

公開日:2022/12/15 最終更新日:2022/11/29

家の中でスマホやタブレット、パソコンをインターネットに接続するために、WiFiを導入している人が多いでしょう。インターネットの普及に伴い、もはやWiFiはなくてはならない存在だといえます。そこで、今回はよりWiFiの速度を上げて快適にインターネットが使えるようになるMU-MIMOという機能について解説します。

MU-MIMOって何?

MU-MIMOとは、無線LANのルーターの性能を向上させる機能のことを指します。MU-MIMOのおかげでWiFiの速度が速くなるのはもちろん、適用される範囲が広くなってより快適に使うことが可能です。また、複数の端末を接続してもそれぞれの通信速度が低下する心配がありません。このように、MU-MIMOによってWiFiそのものがレベルアップするといえるのです。

MIMOとは

MU-MIMOとはMIMO(MultipleInputMultipleOutput)が進化したものです。MIMOは通信技術の一種であり、複数のアンテナを活用して素早くデータをやりとりできるようになりました。

しかし、MIMOはひとつのアンテナにつなげられるデバイスはひとつだけになってしまいます。WiFiに複数の端末を接続すること自体は可能なのですが、写真や動画などをダウンロードするときはひとつずつ順番に行われます。最初に通信が始まったデバイスのダウンロード終了後に、次の端末のダウンロードが開始するということです。

WiFiをつなげることはできても同時にデータをダウンロードできないため、結果的にはひとつずつデバイスをつなげて使っているような使用感になるというデメリットがあります。

通信速度はどうやって決まる?

そもそも、WiFiの通信速度はどのように決まるのかというと、ルーターには最大通信速度と対応周波数帯という2つのチェックポイントがあります。

ルーターの規格はIEEE802.11ax、IEEE802.11ac、IEEE802.11n、IEEE802.11g、IEEE802.11a、IEEE802.11bの6種類があり、最初に紹介したIEEE802.11axがもっとも新しくて最大通信速度が速く、IEEE802.11bがもっとも古く通信速度が遅いです。選ぶ際は最新の規格かどうかチェックしましょう。

また、WiFiの規格によって対応する周波数帯が変わります。WiFiには2.4GHzと5GHzの2つの周波数帯があり、それぞれに特徴があるのです。2.4GHzは障害物に通信状態が左右されないというメリットがありますが、家電など電磁波を発する機器があると電波の干渉が起きやすくなってしまうので注意しましょう。

5GHzは2.4GHzに比べて通信速度が速く、電波による干渉を受けません。しかし、壁やドアなどの障害物があると速度が遅くなる傾向があります。それぞれのメリット・デメリットを比較して、自分の希望にマッチする方を選んでください。

MIMOを進化させたMU-MIMO

複数の端末で同時にデータをダウンロードできるようにしたものがMU-MIMOです。MIMOの進化系とイメージすれば分かりやすいでしょう。MIMOはルーターとデバイス1対1の通信になりますが、MU-MIMOはアンテナごとに異なる信号を発することで、複数の端末に送受信できるという仕組みになっています。

また、MIMOが順番にデータを送信して1台ずつダウンロードするのに対して、MU-MIMOは同時にデータを送信できます。つまり、それぞれのデバイスの通信速度が低下する心配がありません。

さらに、MU-MIMO対応のルーターはビームフォーミングが使えるようになります。ビームフォーミングとは、WiFiに接続している端末との距離や端末がある場所をキャッチして、適切な電波を送れる機能のこと。ビームフォーミングが搭載されているルーターは、家具や壁に遮られた端末を認識できるので、同じ空間にない端末も快適に利用できます。

MU-MIMOを利用するメリット

MU-MIMOとはMIMOを進化させたものであり、複数の端末や家族それぞれが使っているスマホを認識できるので非常に便利だといえます。これがMU-MIMOを利用する最大のメリットでしょう。

MIMOのみだと、たとえばタブレットで動画をダウンロードしているときにスマホの通信が遅くなってしまったり、家族がゲームしているときは自分のスマホで動画をなかなか再生できなくなってしまったりするなど、それぞれが快適にインターネットを使えなくなってしまいます。そこで、MU-MIMOを導入することでどの端末でも同時に通信が可能になり、みんなが適切な速度でインターネットを使用できるようになるのです。

さらに、データの通信速度は常に一定を保っている点も魅力的。一人暮らしの人であっても、テレワークなどによって自宅でパソコンを使うケースが増えてきています。その際に、MU-MIMOがあればどの端末も同じ通信速度で使えるため、ストレスを感じにくくなるでしょう。

ビームフォーミングでさらに快適に

WiFiを利用する際、基本的にルーターに近ければ近いほどつながりやすくなり、通信速度が速くなります。特定の部屋にルーターがある場合、その部屋から出ると速度が遅くなってしまった経験があるのではないでしょうか。

また、外に出ればWiFiにつながらなくなるなど、距離が離れすぎてしまうとスマホとルーターがつながらなくなってしまうのです。MU-MIMOは通信可能な範囲が広くなるという特徴があります。

ビームフォーミングに対応している点も魅力的です。ビームフォーミングがあれば、ルーターがある部屋以外でも最適な電波が送信されます。壁やドア、家具で区切られていても、同じ空間にいるような使い心地を実感できるでしょう。データの干渉が起きにくくなるように、電波の位置をずらしながら送信することも可能です。

MU-MIMOを利用するデメリット

MU-MIMOとは通信速度を保ったまま、複数の端末を同時に通信できるとても画期的な機能です。ただし、デメリットもあるので注意が必要です。まず、MU-MIMOを活用するためには、ルーターと端末が両方MU-MIMOに対応していなくてはいけませ。どんな環境であっても使える訳ではないので覚えておいてください。

MU-MIMOは、端末に搭載されているアンテナを利用してデータの送信を行います。つまり、MU-MIMO非対応の端末やルーターでは、MU-MIMOを使うことができません。これからルーターを購入したりスマホの機種変更を検討したりしている場合、MU-MIMO対応かどうかをチェックすることをおすすめします。

導入費用が高額になる傾向あり

MU-MIMO対応のルーターは、一般的なルーターに比べ費用が高く設定されています。ルーターは5,000円以下で買えるものも多くなっていますが、MU-MIMO対応となると1万円前後になってしまうのです。

MU-MIMOのシステム上必要なアンテナ数が増えてしまうため、その分、費用が高額になるのです。安価なルーターはMU-MIMOに対応していない可能性があるため、購入前に確認しておきましょう。

最新のルーターはMU-MIMOに対応している傾向があります。初期費用は高額になってしまいますが、ルーターは一度購入したら故障するまで使用できるでしょう。

また、最初に機能が優れていないルーターを購入し、あとから通信面でストレスを感じると買い替えを検討する方も少なくありません。余計な出費を抑えるために、初期費用は高いものの高性能なルーターを買っておくという方法もあるのです。

とくに、複数台端末をもっている人や家族全員で動画・ゲームといったコンテンツを楽しみたいという人は、MU-MIMOを導入することをおすすめします。

MU-MIMOに対応しているルーターとは

MU-MIMOで快適なインターネット環境を整えるには、MU-MIMOに対応しているルーターを使わなくてはいけません。MU-MIMO対応のルーターを3つ紹介します。

速度と安定感が魅力のWX5400HP

ひとつ目はAtermのWX5400HPです。WiFi6に対応していて、複数の端末を同時に通信速度が速いという特徴があります。

OFDMA(直交周波数分割多元接続)といって、親機と複数の中継器が自動でメッシュ状にネットワークを構築するメッシュ中継機能が搭載されているのです。これによって通信エリアを広げることに成功していて、ルーターから離れた部屋でも快適に使用できます。

また、ルーターにつなげる端末ごとに通信の優先順位を設定できます。仕事用や動画用、ゲーム用など、端末ごとに優先度を設定して、ストレスのない使い心地を約束してくれるでしょう。

さらに、スマホ・タブレット向けアプリである「Atermホームネットワークリンク」を使うことで、接続状態の確認や設定変更といったメンテナンスが可能です。自宅にいなくても遠隔操作できるため、いつでもWiFi環境を管理できるというシステムになっています。

従来の性能をさらに進化させたWSR-3200AX4S

BAFFALOのWSE-3200AX4Sは、従来のルーターに比べて通信スピードがおよそ1.4倍になっています。また、複数の端末を快適に使えるように、5GHzのアンテナを4本、2.4GHzのアンテナを4本内蔵。アンテナを適切に配置することで、さまざまな使用状況に対応できるようになっているのです。

セキュリティ面の強化も万全であり、パスワードが不正に解読されることをブロックできます。個人情報を守ることは現在の情報化社会で非常に重要なので、安全面から見てもおすすめのルーターです。縦置きだけでなく壁かけも可能で置き場所に困らない点も特徴的です。

独自の技術を搭載したWN-AX2033GR

株式会社アイ・オー・データ機器が開発したルーターであるWN-2033GR。MU-MIMO対応でビームフォーミングが搭載されているほかに「360コネクト」という独自の機能を有しています。

これは、上下左右奥行問わず360度どの方向にも電波の死角ができないように作られた技術です。ルーターが置いてある場所を気にすることなく、家の中どこでも快適な通信速度を保ってくれます。

安全面への配慮も欠かさず、ワンクリックやフィッシングといった詐欺をブロックするネットフィルタリングを5年間無料で使用できます。小さな子どもがいる家庭でも安心です。

MU-MIMOに対応しているスマホとは

MU-MIMO対応のおすすめスマホを紹介します。

バッテリーの容量が大きいXperia10Ⅲ

2021年に発売されたXperia10Ⅲは、バッテリーの容量が大きいことで注目を集めました。さらに、いたわり充電というXperia独自の機能によって、バッテリーの劣化を防げる点が魅力的です。5GとMU-MIMOに対応していることから、通信速度は非常に速いといえます。速度が速く充電が長もちするため、動画やスマホゲームを楽しむのにおすすめの機種です。

カメラが高性能なGalaxys21

Galaxys21はカメラが非常に優秀であり、8Kの動画・写真が撮影可能です。スマホで気軽に撮影するだけで、プロが使っている本格的なカメラで撮影したかのような映像を残せます。写真を拡大しても高い解像度を保ったままなので、よく写真を撮る人にはぴったりなのです。

5G対応のものを選べばインターネットにつながる速度も速くなり、おサイフケータイや顔認証・指紋認証など基本的な機能も充実しています。6.2インチと画面が大きく、動画を見るときやゲームをするときにも大活躍です。

低価格で経済的なOPPOReno5A

MU-MIMO対応のスマホやルーターは、基本的に高額になってしまいます。もっと価格を抑えたいという人におすすめなのが、OPPOReno5Aというスマホです。4万円を切る手に取りやすい価格帯ながら、性能はほかのスマホと比べて劣ることはありません。

とくに、6,400万画素を誇るカメラや水面下で使用できるトップクラスの防水・防塵性能で、安全かつ便利に使用できます。MU-MIMO対応なので高速通信も可能です。18Wの急速充電に対応していて、バッテリーがなくなりそうになっても素早く充電できるというメリットがあります。

iPhone8以降は使用可能

日本でもっともポピュラーなスマホといえばiPhoneですが、iPhone8以降であればMU-MIMOに対応しています。また、iPhoneSEは第一世代からMU-MIMOに対応しているので安心してください。自分が使用しているiPhoneのモデルを忘れてしまった場合、設定というアプリの一般から情報というところをタップすると、機種名のところにモデル名が表示されます。

MU-MIMOを利用する際の注意点

最後に、MU-MIMOを利用する際の注意点をご紹介します。MU-MIMOとは複数の端末をそれぞれ快適に使うために欠かせないものですが、ルーターとデバイス両方がMU-MIMO対応でなければ使えません。片方だけMU-MIMO対応でも意味がないので注意してください。

MU-MIMOが登場したのは2013年であり、近年発売されているデバイスやルーターはMU-MIMO対応のものが多くなっています。しかし、中には価格を抑えることを優先してMI-MUMO非対応のものもあるため、思い込みで購入しないようにしましょう。

自分が今使用しているスマホがMU-MIMO対応か分からないというケースも考えられます。そんなときは、まずスマホの仕様書や説明書を確認します。そこに「IEEE802.11ac」「IEEE802.11ax」「2×2MIMO」という表記があれば、MU-MIMOに対応しています。

ルーターの場合は規格というところを見てチェックしてください。こちらも「IEEE802.11ac」「IEEE802.11ax」という記載があれば、MU-MIMOに対応しています。

MU-MIMOに同時接続できるデバイスの数は?

MU-MIMOには複数のアンテナが搭載されています。アンテナの数によって同時接続できるデバイスの数が変わるため、前もって把握しておきましょう。

MU-MIMOをコントロールするためにアンテナが1本必要なので、同じ速度で同時に使えるのはアンテナの数から1本引いた数になります。たとえば、4×4という記載がある場合、最大3台までなら安定した速度を供給できるということです。4台つなげてしまうと速度が低下してしまいます。

MU-MIMOでも通信速度が遅いケース

MU-MIMOだからといって必ず通信速度が速いという訳ではありません。同時に10台などあまりに多いデバイスを接続すると、本来の力を発揮できなくなってしまいます。同時接続できるデバイスの数はきちんと確認しておきましょう。

また、ルーターやスマホがどんなに優秀でも、契約しているインターネットの回線速度が遅いと通信速度は速くなりません。低品質な回線のプロバイダと契約していると、どんなに工夫してもインターネット環境が改善されることはないのです。現在契約しているプロバイダの通信速度や規格を確認し、必要に応じて契約の見直しを検討してください。

より快適にWiFiを使うためにはどうする?

通信速度が速いとインターネットにつながりやすくなり、動画やゲームの読み込みも速くなります。高性能なスマホやルーターを使うことは重要ですが、それ以外にもチェックすべきポイントがあるのです。

ルーターと端末に距離があればあるほど速度は低下してしまいます。そして、ルーターと端末の間に壁やドア、大きな家具といった遮蔽物があるとつながりにくくなるのです。電波を発する家電は干渉が起こってしまい、速度を低下させる原因になってしまいます。ルーターを置く場所を工夫するだけでも、通信速度を改善できるのでぜひ試してみてください。

まとめ

ここまで、WiFiを導入するうえで欠かせない要素であるMU-MIMOについて解説しました。MU-MIMOとは無線通信のテクノロジーの一種であり、これを活用することで複数の端末でデータを快適にダウンロードできます。MU-MIMO対応のルーターとデバイスが両方揃ってはじめて効果を発揮するため、自分が今使っているルーターやスマホの仕様を確認してください。

導入する際の初期費用は高額になる傾向がありますが、複数の端末を同時に使っても、通信速度を保ったままストレスなくスマホやタブレット、パソコンを使える点が魅力的です。WiFiの速度をもっと上げたいと考えている方は、MU-MIMOの使用を検討してみてはいかがでしょうか。

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