モバイルWiFiを選ぶとき、よく耳にするのがWiMAX(ワイマックス)です。一般的にはモバイルWiFiのひとつだろうと思われています。しかし、ほとんどの人は、よくわからないというのが正直なところでしょう。では、WiMAXとはどんなものなのか。今回は、WiMAXの基本・特徴・メリット・注意点について詳しく紹介します。
WiMAXとは
一般的にWiMAXとは、モバイルWiFiのひとつと思われています。ところが実際は若干意味が違うのです。
本来のWiMAXの意味は、IEEE802.16を母体とした通信規格のこと。
WiMAXは、Worldwide Interoperability for Microwave Accessの略称になります。
日本語に翻訳すると、WiMAXとは世界標準のマイクロ波でつながる通信方式のことです。
WiMAXがモバイルWiFiのことと思われている訳とは?
一般的には、WiMAXとはモバイルWiFiのことと思われています。
理由は、UQコミュニケーションズがUQWiMAXという名前で、ポケット型WiFiルーターのサービスを開始したからです。
これ以来、WiMAXとはモバイルWiFi、またはポケット型WiFiルーターと多くの人たちに認識されるようになりました。ちなみにUQWiMAXは、WiMAX回線を利用しています。
WiMAXが開発された理由
WiMAXが初めて日本に登場したのは2005年12月です。WiMAXが開発された理由は、遠くの場所に電波を飛ばせる無線通信技術が必要だったからです。
簡単にいうと、ADSL・光回線などのケーブル型回線の敷設ができない場所に電波を飛ばすため。
当時WiMAXは、過疎地・離島・山間部などケーブルの敷設ができない場所に、インターネットができるように開発されました。
実はWiMAXの遠くの場所に電波を飛ばせる無線通信技術こそが、現在のモバイルWiFi技術に生かされています。
WiMAX 2+とは
WiMAX 2+(ワイマックス・ツープラス)とは、2013年にスタートしたWiMAXの後継通信方式のことです。
WiMAX 2+の通信規格は、IEEE 802.16mになります。
WiMAXとWiMAX2+の共通点とは?
WiMAXとWiMAX2+の共通点は、電波の周波数が同じであることです。
WiMAXとWiMAX2+はどちらも2.5GHz(ギガヘルツ)を使っています。
2.5GHzという周波数は、国が特定の通信会社に割り当てているものです。2.5GHzは、今後もWiMAXの後継通信方式が専用で使う周波数帯が使われます。
WiMAXとWiMAX2+の違いとは?
WiMAXとWiMAX2+の違いは通信速度が違うことです。2020年時点の下りの最大速度の違いは次の通りです。
WiMAX:13.3Mbps
WiMAX2+:558Mbps
このように大きく違います。
主要都市での人口カバー率が99%
WiMAXからWiMAX2+に移行したことで、大きく伸びた点があります。
それは、主要都市での人口カバー率が99%まで達成されたことです。
WiMAXとWiMAX2+はスマホと違い、全国をすべてカバーしていません。
その代わり、主要都市での人口カバー率は、ほかのモバイルWiFiの追随を許さないほどの高さを誇っています。
現在、主要都市でのモバイルWiFiの購入を検討中の方は、ぜひWiMAXを選ぶことをおすすめします。
WiMAXのメリット
WiMAXにはどんなメリットがあるのでしょうか。
こちらではUQコミュニケーションズが提供しているWiMAX(現在はWiMAX2+に移行)のメリットについて詳しく紹介します。
なお、WiMAXは2018年9月末日で新規受付が終了し、現在WiMAX回線は縮小。2020年以降はWiMAX2+がメイン回線となり拡大中です。そのため、こちらではWiMAX2+についてご紹介します。
通信速度が桁違いに速い
ひとつ目のメリットは、通信速度が桁違いに速いことです。
2020年時点でのWiMAXとWiMAX2+の速度は桁違いでしょう。
WiMAXは13.3Mbps、WiMAX2+は558Mbpsなので、約40倍以上も違います。
また、現在はさらに通信速度が速くなっているのです。もし現在使用中のモバイルWiFiの速度が遅いときは、WiMAXを使ってみることをおすすめします。
当日から使用ができる
ふたつ目のメリットは、当日から使用ができることです。
現在WiMAXは東京、大阪、埼玉、名古屋であれば実店舗での当日受け取りができます。
その場で申し込めば当日から使用が可能です。
配送する場合は申し込んだ当日に配送し、翌日から使用ができます。固定回線のように開通工事がないので、待つことがありません。
WiMAXの注意点
WiMAXにはどんな注意点があるのでしょうか。
こちらではWiMAX(実際はWiMAX2+)の注意点について詳しくご紹介します。
室内に弱い
ひとつ目の注意点は室内に弱いことです。具体的には、障害物に弱いということ。
理由は、WiMAX(実際はWiMAX2+)は、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯を使っていることが関係しています。
2.4GHz帯と5GHz帯の2つは高周波数帯です。すると電波が直線的で障害物にぶつかってしまいます。そのため、室内には電波が届きにくくなるのです。
利用エリアが狭い
ふたつ目の注意点は、利用エリアが狭いことです。WiMAX(実際はWiMAX2+)のサービスは現在都心部に集中しています。
そのため、都心部から離れると、若干つながりにくくなるのです。
また、WiMAX2+は、2022年秋からサービスが順次縮小しています。
よって今後はつながらなくなるエリアも発生することが予想されるでしょう。
まとめ
本記事では、WiMAXについての基本的な特徴、メリット、および注意点についてご紹介しました。WiMAXとは通信規格であり、UQWiMAXという名称も存在します。この名前の理解は一般の方にとっては難しいかもしれません。しかし、現在ではWiMAXは一般的にモバイルWiFiとして認識されているのです。もしモバイルWiFiが必要な場合は、WiMAXを利用することをおすすめします。WiMAXは高速なインターネット接続を提供し、利便性やモビリティの面でも優れているのが特徴です。自身の使用環境や利用目的に応じて、適切なモバイルWiFiサービスを選択しましょう。
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